問二

問二 傍線部①の説明

 

Ⅰ 傍線部を含む一文の分析

すなわち①不在にあります。

 

この「すなわち」に着目すれば容易に解けると思います。

 

なにに対する「すなわち」、つまり要約なのか、ということです。

 

過去の出来事の特徴は、過ぎ去ってもはや知覚的に現前してはいないということ、すなわち①不在にあります。

 

Ⅱ 段落冒頭に飛びます

 

「歴史記述は直接に指すことはできません。」という話です。

 

どういうことか。ということで例示「たとえば」が入ります。

 

バラの赤さは目の前のバラを見せることによって示すことができますね。

 

しかし、

 

現在は枯れてしまっているバラの、「バラが赤かった」という過去の事実は、知覚的にとらえさせることはできませんよね。

 

これが設問の①不在です。

 

Ⅲ 選択肢へ

1 目の前の存在が変化しすぎて同じものとは思えない
→思う、思わないの問題ではないので×
2 過ぎ去ってもはや存在が消滅している
→変化であって、消滅ではない

 

ここまでは簡単ですが、3,4はやや難

 

3 五感による感知が極めて難しい存在になっている
→目の前の現象としては不在であるから、五感による感知が極めて難しい

 

→極めて難しいというより、不可能ですよね。(が、はっきり言って選択肢としては微妙です。選択する可能性も高い)

 

4 言葉の指示機能に頼ることでしか存在を示せない
→目の前の現象としては不在であるから、言葉の指示機能に頼ることでしか存在を示せない

 

問: ①不在とはどういうことか説明しなさい。

 

解: 目の前に存在する(知覚できる)事象とは異なるので、言葉でしか説明できないということ

 

なので、4ですね。

 

問三

問三 傍線部②の説明
密接不可分の関係

 

Ⅰ 傍線部を含む一文の分析

 

その意味で、夢の存在と夢の語りの間には、単なる偶然的繋がり以上の密接不可分の関係があります。

 

当然、その意味でって「どの意味で?」ですよね。

 

夢について「語る」という行為が伴わなければ、夢は私秘的な体験にとどまり〜

 

→本人が夢について話さないと、結局自分だけのものである〜

 

Ⅱ 選択肢へ

1 夢について「語る」行為が伴われた時、夢は実体験としての意味を得る
→前半部はよいが、「夢は実体験としての意味を得る」ここが微妙なので保留(△)

 

2 正夢や悪夢について語ったり書き留めたりする人がいるので、それらが話題になる
→それらが話題になる

 

3 見た夢について語ることで初めて、その夢の存在を公共的なものとして共有できる
→前半部はよいが、公共的なものとして共有できる(△)

 

4 ある人が夢を見ると、たいていの場合覚醒時に自分の見た夢について語る
→完全に見当違い。まさか選んでないですよね。

 

実体験としての意味を得るvs公共的なものとして共有できる

 

ということで3ですよね。