方針
英語に関してはこうすればどうのこうの示せるので、大きな枠を示しました。しかし国語は個人差も大きく、求められているところ、させたいことも私自身も把握できていません。
なので、とりあえずは小さなところから解法などを提示していき、のちに大枠をまとめていこうかと思います。普遍的な解法、勉強法などと前回言いましたが、逃げます。
出典: 近畿大学 2016年度(平成28年度)推薦入試(一般公募)11月22日実施分より
問二
問二 傍線部①は何から何への語りかけか。最も適当なものを次の中から選び、その番号をマークせよ。
ここからいきます。
近大の問題でもどの大学の問題でも、傍線部を含む一文、その一文内の指示語等は必ず目を通してください。
そして、傍線部の主語も必ずおさえてください。
まあ問題には関係ないでしょうが。と、思ったらありましたね。直撃じゃないですか。それが問題というか答えになっていますね。まさかのところが問われている問題。めっちゃ基礎きなこと聞いてきますね。まあ初めの本文に関する問いですしね。
傍線部①
傍線部①どうしてそんなに軟らかいのかい?
問: これは何から何への語りかけか。
まずは傍線部前後はなにかが硬いのか、軟らかいのか、そのあたりのお話を考えていきましょう。
・炭素からダイヤモンドに
「どうしてそんなに硬いのか?」
と聞いている流れなのはわかりますよね。
あら、もうほぼ答えがでてしまっていますね。
一つ加えておくと、
・炭素からダイヤに
「なぜそんなに硬い?」
このことを聞いた背景に
☆「われわれは同属ではないのか」
→私たち(炭素)は軟らかいのに、同属であるはずの君(ダイヤ)は硬い。
というものがありますね。
これも炭素からダイヤへの連続した問いだと認識できていましたか。
ダイヤと炭素が喋っているとはどういうことだ!なんていうのは勘弁してください。
それに対応して考えると当然、
「なぜそんなに軟らかい?」と問うのは
ダイヤ→炭素
ですよね。
選択肢へ
ここまでできて初めて選択肢へ。
※本文を読んでいて傍線部などの問いを見ると、すぐに選択肢へいって見比べるのが好きな人が多いですが、絶対にやめましょう。
解答の選択肢に
・ダイヤモンドから炭素へ
とあれば正答率はぐっと上がるのではないでしょうか。
それでは入試問題として機能しないので、作成者の意図としては
☆「ダイヤか炭素のどちらかを言い換えてやろう」ということになるのです。
この言い換えは、「フィーリング」ではなく必ず本文を参照にした「論拠のある言い換え」を意識すること。ここでなんとなくや一般論や常識を持ち出してしまう人が多いので注意。
国公立などの記述向けの注意です。
なのでこの問いでは、
ダイヤ→そのまま
炭素→「なにか」に言いかわっていますね。
炭素が「われわれは同属ではないのか」とダイヤへ問いかけたことを受けると、当然ダイヤからみても炭素は同属ですよね。
なので、
「炭素」が「同属」に置き換わっているものが正解になります。
ここまで考えてください。
演習では時間は一切気にしないでください。
問いているうちに、慣れてくると、その他要因で試験時間に十分間に合う程度には早くなります。
読解が遅いという人は慣れていないだけです。読むのが遅い早いは誤差です。まだ気にしないでください。
こうすれば読むのが早くなる、パラグラフリーディング、例は読み飛ばしだ!などと絶対にしないように。
例を飛ばせという指導をたまに耳にしますが、「わかりづらいものを主張している評論文」をわかりやすくするための例えをどうして飛ばすのですか。
専門的なことを、例示なしに理解できるのならそもそも試験なんて必要ないでしょう。
地道にやってください。
まとめ
ということで、解き方のアプローチは、
ダイヤ→炭素の問いかけだと認識する。
選択肢を見る。
言い換えに着目する。
以上です。
練習する際は、作者(筆者ではない)の出題の意図についてもよく考えましょう。
今回は
・傍線部を含むの一文の主語、目的語、指示語は何か
・要素の言い換え
この2点でしょうか。
ながながとやっていますが、こういう思考を大切に。