不定詞
不定詞では動詞を名詞、形容詞、副詞、つまり「不定の品詞」として使います。
他の品詞として使用しているサインとして「to」をつけたりします。そこから「to不定詞」と呼ばれることも多いです。
難しいですが、原形なのに不定の品詞となるものがあり、それらを「原形不定詞」と呼びます。
これは応用でややこしいですが、使われる範囲も限定的なので、落ち着いて理解してください。
用法について
名詞、形容詞、副詞としてそれぞれ使うとき、それぞれに呼び名があります。
不定詞の名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法です。以下では、「不定詞の」という言葉をつけずに扱います。
名詞的用法→動詞を名詞として扱う
→文のSやOになることができる。
形容詞的用法→動詞を形容詞として扱う
→文のCになることができ、名詞を修飾(詳しく)できる。
副詞的用法→動詞を副詞として扱う
→文全体を修飾(詳しく)でき、動詞を修飾できる。
用法の見分け方、使い分け
これらの用法は、見た目では見分けることができません。すべてto+動詞の原形です。
見分け方は文脈判断(文を訳して考える)しかありません。
近大公募の長文でも頻出です。
名詞的用法
例文をみていきましょう。
私は食べるが好きです。→×
私は食べることが好きです。→○
○の文では動詞(食べる)を名詞化(「こと」をつける)していることがわかりますか?
これが不定詞です。そしてその不定詞は、動詞「好き」のO(目的語)になっていますね。つまり、不定詞の名詞的用法です。
食べるは楽しい。→×
食べることは楽しい。→○
この不定詞は、文のS(主語)になっていますね。つまり、不定詞の名詞的用法です。
☆基本的に「〜こと」と訳せたら名詞的用法です。
形容詞的用法
私は何かが欲しい。
I want something.
S V Oの文章です。wantがきたからといって、必ずtoが続くわけではないとい例文です。
逆にwant toという表現はむしろ、to以下が大切で、
私は望む。to以下すること(不定詞)を。という文でした。
I want to play soccer.
私は望む。サッカーをすることを。
I want something.
この文のO、somethingは名詞です。形容詞を使って詳しくしてみよう。
I want something to drink.
私は欲しい。飲む「 」なにかを。
日本語で考えると、「飲む☆ためのなにか」ですね。なにか(名詞)を詳しくしています。つまり形容詞として動詞を使いました。つまり、不定詞の形容詞的用法です。
飲むためのなにか→飲みもの
☆基本的に「〜ための」と訳せたら形容詞的用法です。
副詞的用法
私は学校へ行きます。友だちに会う「 」。
「 」内にはどんな日本語を入れましょうか。
私は友だちに会う☆ために学校へ行きます。
文全体を詳しく(情報を付け足し)しています。つまり副詞として動詞を使いました。つまり、不定詞の副詞的用法です。
ただし、
I go to school to meet my friends.
この文では、文全体を修飾する副詞的用法、名詞schoolを修飾する形容詞的用法、どちらでも使えそうな気がしませんか。
私は友だちに会うための学校へ行きます。
私は友だちに会うために学校へ行きます。
そちらの文もOKです。強いて言うなら副詞的が正しいという程度でしょう。
なので、用法に細かいルールはありません。訳してみて、曖昧に決めてください。入試レベルでもそれで十分です。